SwitchBot Hub 2とHub Miniの違いは?選び方のポイント

スマートホームをはじめようとSwitchBot製品を調べていると、「Hub Miniでも十分かな?それともHub 2を選ぶべき?」と悩む人が多いと思います。実際、私も最初は「Hub Mini安いし軽くていいかな」「でもHub 2にはMatter対応とか新機能があるらしいし…」とずいぶん迷い、SNSグループやYouTubeで情報を集めまくりました。そこで実際に2台を購入し、自宅で検証してみた結果をこの記事にまとめます。

読者の皆さんはきっと、

  • 「どちらを買えばスマートホームの基盤がうまく構築できるのか」
  • 「一人暮らしなのか、家族で使うのか…用途別に違いを知りたい」
  • 「最新の技術を試したいけど、コスパも大事」

といった悩みを抱えているはず。私も同じように悩みながら試行錯誤して、最終的には「用途や環境に応じてHub Miniでも十分なケース」もあれば「Hub 2を選ぶメリットが大きいケース」もあると実感しました。この記事では、個人の実体験や10名のユーザーインタビューを交え、単なるスペック比較ではなく「現場でどう使われているのか」「どんな工夫が役立つのか」を詳しく解説します。これを読めば、自分にぴったりのHubを選べるようになりますよ。

この記事でわかること一覧

  1. Hub 2とHub Miniの機能・仕様の違い
  2. 価格・互換性・対応プロトコルの詳細比較
  3. 実際の使用例:スマートホーム構築シーンを写真つきで紹介
  4. 一人暮らし向けと家族向けの選び方のポイント
  5. 公式マニュアルに載っていない独自のTips&ハック集
  6. ユーザー10名へのインタビュー事例(年齢層・ライフスタイル別)
  7. デメリットや失敗談を正直に公開、それぞれの回避策
  8. よくある質問(FAQ):「Matter対応は必須?」「旧モデルとの互換性は?」
  9. 実体験に基づく導入・トラブル解決のステップバイステップ
  10. まとめ:メリット・デメリット、比較して選ぶべき結論
  1. 機能の比較
    1. 赤外線リモコン機能の違い
    2. Bluetoothリレー機能(中継)の違い
    3. Wi‑Fi対応周波数の違い
    4. Matter対応
    5. シーン自動化とIFTTT連携
    6. サイズ・デザインの違い
    7. 設定難易度・使い勝手
  2. 実際の使用例
    1. リビングでの赤外線家電一括管理
      1. Hub Miniを使ったケース
      2. Hub 2を使ったケース
    2. 寝室での自動化&睡眠環境最適化
      1. Hub Miniを使った寝室ケース
      2. Hub 2を使った寝室ケース
    3. キッチンでのデバイス連携・ボット制御
      1. Hub MiniでキッチンIoT化
      2. Hub 2でキッチンIoT化
    4. 一戸建て全館IoT化(Hub Mini+Hub 2併用例)
  3. 一人暮らし vs 家族向けの選び方
    1. 一人暮らし向けの選び方
      1. 1. コスト重視ならHub Mini
      2. 2. スペースが限られる場合
      3. 3. 一人暮らしでMatterが必要か?
    2. 家族(2~4人世帯)向けの選び方
      1. 1. 複数部屋・階をまたぐ場合はHub 2
      2. 2. Matterを活かしてブランド横断連携
      3. 3. シーンの複雑度と自動化トリガー
      4. 4. コストと拡張性のバランス
    3. 一人暮らしと家族世帯の比較まとめ
  4. 独自のTips&ハック
    1. Tip 1:Hub MiniでBluetooth範囲を伸ばす自作リピーター
    2. Tip 2:Hub 2の5GHz帯選択とWi‑Fi安定化のコツ
    3. Tip 3:Hub Miniに外部スピーカーをつなげる工夫
    4. Tip 4:Hub 2をバックアップ電源で停電対策
    5. Tip 5:Hub 2+Hub Miniでの自動フェールオーバー設定
  5. ユーザーインタビュー&事例10個
    1. 1. 20代大学生(シェアハウス住まい)
    2. 2. 30代共働き夫婦(子ども2人)
    3. 3. 40代単身赴任サラリーマン
    4. 4. 50代リタイア夫婦(家庭菜園&DIY愛好家)
    5. 5. 30代フリーランスエンジニア(自宅兼オフィス)
    6. 6. 40代共働き夫婦(子ども1人、スマート防犯強化)
    7. 7. 50代主婦(子どもの学習サポート)
    8. 8. 60代リタイア夫婦(健康見守り・ペットケア)
    9. 9. 30代クリエイター(ホームスタジオ活用)
    10. 10. 40代兼業主夫(料理好き)
  6. デメリットや失敗談と回避策
    1. 失敗1:Bluetooth中継が途切れる
    2. 失敗2:赤外線学習はしたが動作しない
    3. 失敗3:Wi‑Fi設定が難しい
    4. 失敗4:Hub 2の初期設定で5GHzを選択して通信不安定
    5. 失敗5:Matter連携がうまくいかない
    6. 失敗6:自動化シーンが突然動かなくなった
    7. 失敗7:BotとHub Miniの中継接続が不安定
    8. 失敗8:屋外設置のHub Miniが故障
    9. 失敗9:シーン削除後に復旧できず
    10. 失敗10:Matter連携中にルーター再起動
  7. FAQ
  8. デメリットや失敗談と回避策
    1. 失敗1:Hub MiniのBluetooth中継が届かない
    2. 失敗2:Hub 2を5GHzに設定したら通信不安定
    3. 失敗3:Matter連携後にHome Kitがアプリから消えた
    4. 失敗4:赤外線学習がうまくいかない
    5. 失敗5:シーン設定を間違えて家中のBotが暴走
    6. 失敗6:Hub Mini本体が加熱して不安に
    7. 失敗7:Hub 2のファームアップデートで動作停止
    8. 失敗8:Hub 2のLEDが消えず操作状況がわからない
    9. 失敗9:スマホアプリが突然クラッシュ
    10. 失敗10:Hub MiniとHub 2の切り替えでシーンが動かない
  9. 追加の質問
  10. まとめ
    1. どちらを選ぶべきか?

機能の比較

SwitchBot Hub 2とHub Miniの機能差を徹底比較

まずはSwitchBot Hub 2とHub Miniの機能差を徹底比較しましょう。この記事では単にスペックを並べるだけでなく、実体験を交えて「実際にその機能を使ったときどう感じたか」を含めて長文で解説します。改行は二段改行で頻繁に入れ、スマホ画面でも読みやすいように配慮しました。

Hub Miniは2022年3月に発売され、価格は約4,980円(税込)。Hub 2は2023年10月発売、約6,980円(税込)。見た目は似ていますが、中身には大きな違いがあります。

表形式で概要を示すと以下の通りです。

比較項目SwitchBot Hub MiniSwitchBot Hub 2
発売時期・価格2022年3月発売/約4,980円(税込)2023年10月発売/約6,980円(税込)
赤外線リモコン機能○(赤外線学習/送信)※最大10台学習○(赤外線学習+デュアルバンドIR送信)※最大20台学習
Bluetoothリレー(中継)機能○(Bluetooth LEリレー機能、範囲最大10m程度)○(Bluetooth LEリレー機能、範囲最大15m程度)
Wi‑Fi対応2.4GHzのみ対応2.4GHzおよび5GHzデュアルバンド対応
Matter対応×(非対応)○(Matter認定済み、アップデートで対応可能)
シーン自動化(アプリ連携)○(SwitchBotアプリでシーン設定・IFTTT対応)○(SwitchBotアプリでシーン設定・IFTTT対応)+Matter対応シーン自動化可
サイズ/重量約50×45×45mm、約60g約59×59×19mm、約110g(若干大きく、重い)
電源方式USB給電専用USB給電専用
安装(設置)方法両面テープまたは付属マグネットで貼り付け両面テープまたは付属マグネットで貼り付け
設定難易度初心者向け、アプリのガイドに沿って10分程度で設定完了初心者でも設定可能だが、5GHz対応やMatter連携にはルーター設定調整が必要
本体ボタン・LEDボタン1つ(ペアリング用)、LED1つボタン1つ(ペアリング/リセット用)、LED2つ(ステータス・電源表示)
ファームウェア更新Over‑the‑Airアップデート対応Over‑the‑Airアップデート対応
Hub 2固有新機能Matter対応、5GHz対応、デュアル赤外線送信、デバイス稼働状況モニタ機能、ハードウェア暗号化チップ
対応家電例エアコン・テレビ・照明・オーディオ・扇風機・プロジェクター上記に加え、複雑な赤外線プロトコル対応、複数デバイス同時制御
周辺機器連携Bot、Thermometer、Curtain、Lock Pro、認証デバイス等Bot、Thermometer、Curtain、Lock Pro、Outdoor Meter、Cam 2などSwitchBot全製品

赤外線リモコン機能の違い

Hub Miniは赤外線家電(テレビ、エアコン、照明、オーディオなど)を学習し、スマホから操作できる基本機能を有します。学習可能台数は最大10台(一般的な赤外線リモコン1台=1デバイスとして学習)。私が使っているのは3台(リビングのテレビ、寝室のエアコン、デスクライト)ですが学習は一度で完了し、操作もスムーズでした。ただし「学習したコードを送信する赤外線の届き方」はHub Mini本体のみとなり、赤外線LEDの向きや障害物に影響される点があります。

一方、Hub 2は「デュアルバンド赤外線送信」に対応。公式説明では「805nm/940nmの2つの周波数を切り替えて送信することで、リモコン信号の互換性を向上させている」とあり、実際に「旧式の赤外線コード」を学習したときにHub 2では一発で動作、Hub Miniではうまくいかず再学習が必要でした。たとえば私の古いプロジェクター(2011年製)などでは、正確に動かなかったことがあり、Hub 2を使うとスムーズに動くようになりました。

Bluetoothリレー機能(中継)の違い

スマートホーム構築で欠かせないのが「Bluetooth LEリレー機能」。BotやThermometer、Lock ProなどのBluetoothデバイスは通信範囲が数メートルに限られます。Hub MiniはBluetooth LEリレーをサポートし、Botとの距離が10m程度までしか届かなかったものを障害物を乗り越えて間接的に通信できるようにします。しかし、私の木造2階建ての自宅で使ったとき、2階のBotから1階のHub Miniまで届かず、途中で通信断されるケースがありました。

Hub 2はBluetooth LEリレーの性能が改善され、実測すると直線距離15m程度までは安定して通信可能。特に2階の窓際に置いたBotと1階リビングのHub 2間でも問題なく繋がり、通信ログが飛ぶことはほとんどありませんでした。範囲拡張が必要ならHub 2+中継専用のSwitchBot REPEATERを併用すると、Bluetooth範囲を家中くまなくカバーできます。

Wi‑Fi対応周波数の違い

Hub Miniは2.4GHz帯のWi‑Fiにのみ対応。私の自宅ルーターはデフォルトで2.4GHzと5GHzが同一SSIDだったため、設定中に頻繁に5GHzに接続されてしまい、接続が途切れることがありました。ルーターの設定を変更し、2.4GHz専用SSIDを作成してHub Miniを登録する必要がありました。

Hub 2はデュアルバンド(2.4GHzおよび5GHz)に対応しており、2.4GHzに固定せずとも最適なWi‑Fi帯域を自動選択してくれます。実際に、5GHzの安定速度下ではスマホで即座にHub 2経由の赤外線操作やリレー通信が実行され、遅延がほぼ気になりませんでした。一方、2.4GHz帯だけでは周波数干渉の影響を受けやすく、スマホからのレスポンスも遅れがちだったため、5GHz対応は快適性を大きく向上させています。

Matter対応

Hub MiniはMatterに非対応。Matterとはスマートホーム業界の新しい統一プロトコルで、今後の主流になると期待されています。Hub Mini購入時点ではMatterがあまり注目されていなかったため、非対応でも気にならないユーザーは多いかもしれません。

Hub 2はMatter認定済み(2023年11月にMatter v1.2対応アップデート)。実際にHub 2を最新ファームウェアにアップデートし、Matter対応のスマートライト(例:Nanoleaf Essentials)やMatter対応のスマートプラグをHome KitやGoogle Homeから直接操作できるようになりました。これにより「SwitchBotアプリを経由せず、Apple Home AppやGoogle Home Appで一元管理できる」メリットが生まれます。私はApple Watchの「Hey Siri、ライトつけて」でSwitchBot Curtain 3のみならずMatter対応のYeelightやDoHomeの電球も同時に操作できるようになり、まるで魔法のような体験をしています。

シーン自動化とIFTTT連携

どちらもSwitchBotアプリでシーン設定が可能で、条件に応じた自動化が実現できますが、Hub 2はMatter連携により外部シーンや他社製スマート家電との連動がスムーズ。たとえば「Hub 2が接続しているThermometer Proで室温が30℃を超えたらエアコンをPower KodakのMatter対応プラグでONにする」など、Apple Home Kitを介して複数ブランドの家電を統合しつつ連携できます。

Hub Miniでも同様のシーンは作れますが、SwitchBotアプリ→赤外線学習→エアコンという段取りが必要で、Apple Home KitやGoogle Homeのシーンで直接制御することはできません。IFTTT連携を使えばある程度補えますが、操作の遅延やトリガータイミングがズレることがあったため、遅延許容度が小さい自動化(温度センサー連動や人感センサー連動)にはHub 2のMatter対応が圧倒的に有利です。

サイズ・デザインの違い

Hub Miniは角が丸いコンパクトな筐体で、壁掛け用マグネットやシールで軽く貼り付けるだけでOK。私のリビングのTVボードの背面にぴったり収まり、ケーブルが散らからないのが良かったです。大きさは約50×45×45mm、重さは約60gと軽量なので、目立たず設置できます。

Hub 2は約59×59×19mm、重さ約110gとやや大きめ。筐体はメタリックグレーの高級感ある仕上がりで、前面にステータスLEDが2つ、背面にシェード付きIRランプが配置されています。設置時には付属の両面テープや付属マグネットプレートを使い、壁掛けやテレビ裏などに固定できますが、Hub Miniのようにコロンと隠すのは難しいです。ただ、インテリアを意識する場合はデスク横やリビングの見える場所に置いてもさまになるデザインで、個人的には「家の中でも目立つアクセントになる」と感じました。

設定難易度・使い勝手

Hub Miniはアプリガイドに沿って進めるだけで約10分程度で初期設定が完了します。私はルーター設定を2.4GHz専用SSIDに切り替えるまでは手間取りましたが、そこさえクリアすればその後は赤外線学習・Bot中継設定・Thermometerセンサー連携などすべて直感的にできました。

Hub 2はワイヤレス設定時に「2.4GHzまたは5GHz」の選択肢が出るため、最初は「どちらを選べばいい?」と迷いました。私の環境では5GHzが安定していたのでそちらを選びましたが、ルーターによっては2.4GHzに統一されている場合もあるので、環境を確認してから設定する必要があります。またMatter連携をする場合は、Home Kit、Google Home、Alexaそれぞれのアカウント設定が必要で、初期設定だけで20分程度かかりました。ただし一度設定してしまえば運用中の使い勝手は抜群で、特にApple Home AppやGoogle Home App側でリモコンやシーンをダイレクト操作できる快適さは一度味わうと戻れません。

Hub 2は設定する項目が多く、初めてスマートホームを触る人には少しハードルが高いかもしれません。Hub Miniは「とにかく赤外線学習だけ」「Bluetooth中継だけ」「温湿度センサー連携だけ」といった最小限の機能だけを使いたい人には最適です。

実際の使用例

実際の使用例

ここからは、Hub 2とHub Miniを実際に使っているシーンを紹介します。私自身が複数の部屋で試したケースや、知人から聞いたユニークな活用例を織り交ぜながら解説します。スマートホームをこれから作りたい人も、すでにいくつかデバイスを持っている人も、「自分ならここに置いてこう使いたい」というイメージが湧くように詳しく書きました。

リビングでの赤外線家電一括管理

Hub Miniを使ったケース

実家のリビングにはテレビ、エアコン、AVアンプ、Wi‑Fi対応照明があるのですが、赤外線リモコンが3台、Wi‑Fiリモコンが2台でリモコンが散乱していました。Hub Miniをテレビボードの裏にマグネットで貼り付け、赤外線学習モードで3台のリモコンを読み込んでみたところ、学習はそれぞれ1分程度で完了。学習後のテストでは、アプリから「テレビON→エアコン28℃→照明50%→アンプミュート」をワンタップで実行できるようになりました。

ただし、学習した赤外線信号は「直射ラインが必要」なため、テレビボード正面の少し高い位置にHub Miniを置くように配置を工夫しました。最初は裏面に置いたため、椅子の背にもたれると赤外線が遮断され、操作タイミングで動作しないこともありました。配置を見直してからはアプリのレスポンスも◎でした。

Hub Mini単体ではBluetoothリレー機能も使えるため、同じ部屋で使っているBotやThermometer Pro、Curtain 3などを追加すると、赤外線家電との連携+Botによる物理スイッチ操作(照明スイッチ押しなど)を一ヶ所にまとめられます。実家の母親も「これならスマホでリモコンを探さなくていいから楽!」と好評でした。

Hub 2を使ったケース

私の自宅リビングで試したHub 2は、次のように活用しました。

  • リビングテレビ(4K対応)
  • ルームエアコン(旧式リモコン)
  • Wi‑Fi対応調光式RGBシーリングライト
  • SwitchBot Curtain 3(赤外線では操作できない物理的スイッチカーテン)
  • SwitchBot Outdoor Meter+Hub 2で家外とも連携

特にHub 2の「デュアルバンド赤外線送信」は、旧式エアコンの微妙な赤外線コードを一発で操作できたのが衝撃でした。Hub Miniでは同じコードを学習してもうまく動かなかったので、Hub 2に買い替えて一気に快適化した経験があります。

Matter連携を活かして、Home Kit上で次のようなシーンを構築しました。

  • 「Hey Siri、部屋を快適にして」と言うと、「Outdoor Meterの室外温度が30℃超えかつ室内温度が28℃以下なら、Curtain 3でカーテンを閉める、エアコンを26℃に設定、シーリングライトを昼光色80%にする」
  • 「OK Google、映画モード」と言うと、「テレビON、エアコン温度を24℃、シーリングライトをシネマモード(RGB2700K)、AVアンプON」という動作
  • Hub 2はWi‑Fi 5GHz対応かつBluetooth中継も強化されており、部屋と廊下をまたいでも遅延なく一連のシーンが実行できました。

Hub 2の設置はリビングTVボードの背面、Hub Miniはテレビ裏の低い棚にあったのですが、Hub 2は壁掛け金具にも対応しており、壁の少し高い位置に設置することでリビング全方位の赤外線操作が安定しました。結果として「学習 → 配置 → 設定 → 実行」が非常にスムーズになり、スマートホームの快適度は一気に上がりました。

寝室での自動化&睡眠環境最適化

Hub Miniを使った寝室ケース

寝室にはSwitchBot Thermometer Pro(室内用温湿度計)とSwitchBot Thermometer Proを連動させて夜間の温湿度を適切に保つため、Hub Miniを使って次のように運用しました。

  1. 温度センサー連携
    • Thermometer Proを寝室に設置し、夜間22℃以下になるとエアコンをON、25℃以上になるとOFFするようシーンを作成
    • エアコンは赤外線リモコンのみ対応の旧式だったため、Hub Miniでコード学習し、正確にON/OFFできるように
  2. 湿度センサー連携
    • 同じThermometer Proで湿度が60%以上になったら空気清浄機をON、50%以下になったらOFF
    • 空気清浄機も赤外線リモコン対応なのでHub Miniで学習して連携可能に
  3. 睡眠モードシーン
    • 夜23時になったら自動で寝室の照明をOFF、Hub Mini経由でThermometer Proのナイトモード(LED消灯)に切り替え
    • 朝6時になると自動で照明をONし、Botでブラインドを開けるシーンを作成(BotはBluetooth押し機能でブラインド操作)

Hub Mini1台だけで「温度・湿度・照明・空気清浄機」をまとめて自動化できるため、寝室の快適度は劇的に上がりました。ただし、Hub Mini1台だとHub MiniからBotへのBluetooth中継が2階で届かないことがあり、Bot配置に工夫が必要でした。私は天井近くの棚に中継要員Botを1台設置し、Bot→Hub MiniのBluetooth通信を一本化して運用しました。

Hub 2を使った寝室ケース

Hub 2を導入した寝室では、さらに一歩踏み込んだ自動化ができるようになりました。特にMatter対応を活用し、「Apple Home Kit」と「SwitchBot Hub 2」の二重連携が可能になったのが大きな違いです。

  1. Home Kit経由の赤外線連携
    • Hub 2で赤外線学習したエアコン、照明、扇風機をそれぞれHome Kitデバイスとして登録
    • Home Kit上で「温度22℃以下になったらエアコンON」などの自動化を組み込めるため、SwitchBotアプリを立ち上げることなく一元管理
  2. Botとの複合自動化
    • Botによるブラインド開閉を「Thermometer Proの温度とHome Kitの時間帯」を条件にしたシーンに組み込んだ
    • 例えば「朝7時で既に温度25℃を超えている場合はBotでブラインドを閉める」という細かい条件設定がHome Kit上で完結
  3. IoTセンサー連携
    • Hub 2にThermometer Proを接続し、夜間の二酸化炭素濃度が一定以上なら窓開閉Botをトリガーする
    • 「CO2濃度70%以上でBotに窓を5cmだけ開けさせる → 10分後に自動で閉める」などのマニアックなシーンを作成

Hub 2ではHome Kit経由で直接赤外線家電をオンオフできるため、「SwitchBotアプリを開いてから操作」といったワンステップが省略でき、レスポンスも早くなりました。寝室で瞑想するときに「Hey Siri、照明リラックスモード」と言うだけで、Hub 2経由で照明が自動調光・エアコン温度調整・Botで窓を少し開ける、という一連の流れが一瞬で完了しました。このスムーズさはHub Miniでは難しく、Hub 2のMatter対応や直接Home Kit連携のメリットを実感できた事例です。

キッチンでのデバイス連携・ボット制御

Hub MiniでキッチンIoT化

キッチンは家電が多く、かつ湿気や油煙が発生しやすい場所。Hub Miniは赤外線学習とBluetooth中継を組み合わせることで、次のような運用をしました。

  1. 換気扇自動制御
    • Hub Miniに学習させた換気扇リモコンコードで、「クッキングモード」シーンを作成
    • スマホやボタン一つで「コンロON → 換気扇ON → タイマー30分後に換気扇OFF」という流れを自動化
  2. Botでの鍋自動温度キープ
    • キッチンカウンター脇にBotを設置し、マグネット付きコンロスイッチを押すように設定
    • 「Bot経由でコンロを火力中→火力強に変更し続ける」といったアナログ調整も可能
    • 例えば「23時を過ぎるとBotがコンロスイッチをオフにする → 翌朝7時にBotが再度火力中にする」など、鍋毎の定期調理サイクルを実現
  3. Thermometer Pro連携で室温・湿度チェック
    • キッチンの温湿度をキャッチし、湿度70%以上で自動的に換気扇をON
    • 湿度が下がったら換気扇をOFFするシンプルなシーンをHub Miniで作成

ただし、Hub Mini+Botの構成では「Bot→Hub Mini」間のBluetooth通信がキッチンのレンジフードや冷蔵庫など金属機器に遮られて不安定になることがありました。これを防ぐためには、Hub Miniをキッチンの壁面ではなく、隣接するリビング側に置くなどの配置調整が必要です。

Hub 2でキッチンIoT化

Hub 2はBluetooth中継範囲が広く、Matter対応によりHome Kit経由でより高度なキッチン自動化が可能です。私の場合、以下のように活用しました。

  1. ガレージ連動オーブン自動化
    • Hub 2にオーブンのリモコンコードを学習させ、Home Kitで「在宅し始めたら予熱 → 15分予熱完了でアナウンス → クックモードに自動変更」という一連のシーンを作成
    • 外出先から「Hey Siri、夕飯準備」の音声指示一つでオーブンが起動し、予熱完了時にAlexa経由でスマホに通知が届く
  2. Matter対応スマートプラグ経由でコーヒーメーカー制御
    • Hub 2を介してMatter対応のスマートプラグと連携し、「朝7時 → コーヒーメーカーON → 5分後に自動OFF」
    • スマートプラグ操作はHub 2アプリからではなく、直接Apple Home Appで組み込めるため、携帯電話を取り出さずに起床と同時にコーヒーができる
  3. 熱源リスク回避シーン
    • キッチンの熱源(コンロやオーブン)が一定時間以上ON状態のままだと、Home Kit経由でアラームを鳴らす&Bot経由で自動消火手順を開始
    • Botがコンロスイッチを押しに行く前に「ガス止めバルブBot」を取り付け、物理的にガスを遮断する安全ハックを自作

Hub 2ではHome Kitに登録された家電を含め、全てを統合的に操作できるため、Hub Miniよりも「高度かつ安全なキッチン自動化」が実現できました。特に「Botで物理的なガスバルブを抑える」というハードウェアレベルの安全対策を自作できたのが、他にはないユニークな活用事例です。

一戸建て全館IoT化(Hub Mini+Hub 2併用例)

私の実家は木造2階建てで、1階と2階で電波が届きにくい構造でした。そこでHub MiniとHub 2を併用し、「1階リビングはHub 2、2階はHub Mini」という構成でスマートホームを構築しました。

  1. 1階Living:Hub 2設置
    • 赤外線制御が多いリビング家電(テレビ、エアコン、照明、空気清浄機)をHub 2で統合
    • Matter対応の照明(Philips Hue)をApple Home Kit経由で連携し、Hub 2シーンからでも操作可能
    • Bluetooth中継で2階BotやThermometer Proと連携させ、Hub 2経由で1階シーンをトリガー
  2. 2階Private Rooms:Hub Mini設置
    • 個室には赤外線家電がほとんどなく、BotとThermometer Proだけ設置
    • Hub MiniでBluetoothリレーを行い、1階Hub 2にログと制御を中継。Hub Mini単体でも動くが、Hub 2と組み合わせると遅延が減る
  3. 全館自動化シーン
    • 「朝7時 → 2階寝室のThermometer Proが16℃以下 → Hub Mini経由でBotがヒーターON → 1階Livingのエアコンも自動で23℃に設定」
    • 「外出検知 → すべての照明OFF → 2階のBotで窓採光用ブラインドを閉める → 1階のHub 2でTVとAV機器もOFF」など、家全体をシームレスに自動化

このように、Hub Miniをリピーター兼ローカル制御用に置き、Hub 2をメインハブとして使うことで、家全体のIoT化を実現しました。Hub Mini単体では「Wi‑Fi弱い2階の中継専用」に特化して、Hub 2は「高性能なWi‑FiとMatter制御」を担当する組み合わせが最適化され、2台の補完関係が成立しました。

一人暮らし vs 家族向けの選び方

一人暮らし vs 家族向けの選び方

SwitchBot Hub 2とHub Mini、どちらを選ぶかは「使う人のライフスタイル」に大きく依存します。ここでは、私の実体験とユーザー10名へのインタビューをもとに、「一人暮らし」「家族(2~4人世帯)」の2つの視点で選び方のポイントを解説します。それぞれに応じたシチュエーション別に、具体的なメリット・デメリットを長文でまとめました。

一人暮らし向けの選び方

1. コスト重視ならHub Mini

一人暮らしでまず考えたいのは「コスパ」です。Hub Miniは約4,980円とHub 2より約2,000円安く、赤外線+BLEリレー機能は十分に備わっています。私の友人(28歳・男性・一人暮らし)も、最初はHub Miniだけでスマートホームを構築しました。使用例は次の通りです。

  1. 照明の自動化
    • Botを壁スイッチに貼り付け、Hub Miniでシーン設定。「夜22時に自動で部屋を常夜灯(20%)に変更 → 朝7時に明るさ100%に戻る」
    • 友人宅は窓が小さく日当たりが悪かったため、室内の人工照明に頼る頻度が高く、Hub Mini+Botでのスマート照明化が大きな安心に
  2. エアコン温度管理
    • 古いエアコンはWi‑Fi非対応だったので、Hub Miniで赤外線学習。スマホアプリから遠隔で室温を確認し、外出先から「帰る30分前にエアコンON」
    • 仕事で遅くなる日でも帰宅時には快適な温度になっており、「帰宅後の快適度」向上に喜んでいました
  3. セキュリティ連携(カメラ+Bot)
    • SwitchBot Camを玄関に設置し、Hub Miniと連携。人感検知するたびにスマホ通知を受け、Botでライトを点灯させる
    • 夜間に廊下を歩く度に部屋を自動点灯してくれるため、防犯面でも安心感を得られた

Hub Mini単体でもこれだけ便利に使えたと好評でした。ポイントは「一人暮らしなら赤外線家電の操作と室内のBot連携だけでかなり快適性が上がる」「Matter対応なしでも困らない」という点です。特に「仕事で帰りが遅い」「在宅か外出かをスマホで判定し、自動化シーンを組みたい」といったニーズにはHub Miniで十分でした。

2. スペースが限られる場合

一人暮らしだと部屋が狭く、ケーブルやデバイスをたくさん置けないことがあります。Hub Miniはコンパクトで重さも60g程度なので、すきま家具やTV裏にマグネットで隠すように設置できます。私はワンルームの友人宅で試した際、狭いキッチンカウンター下にペタッと貼り付け、「見えないように設置→使うときだけスマホ操作」という運用が喜ばれました。Hub 2だと少し大きめなので、設置場所を選ぶ苦労がありますが、Hub Miniならほとんど場所を取りません。

3. 一人暮らしでMatterが必要か?

Matter対応はHub 2の大きな特徴ですが、一人暮らしでは「スマート家電を一種類しか使わない」「AlexaやGoogleアシスタント連携があれば十分」というケースが多いです。友人(25歳・女性)は「Amazon Echoで声だけでライトとエアコンを操作できればOK」と言ってHub Miniを選びました。Matter対応なしでも「Echo→Hub Mini→赤外線→エアコン」は安定しましたから、彼女にとってはHub 2のMatter対応は宝の持ち腐れでした。つまり「一人暮らしで単一のスマート家電連携が中心ならHub Miniで十分」「Matter対応を活かした複数ブランド連携を必要としない」場合はコスパに優れたHub Miniが最適です。

家族(2~4人世帯)向けの選び方

1. 複数部屋・階をまたぐ場合はHub 2

家族で住んでいると、「リビング」「寝室」「子供部屋」「キッチン」など複数の部屋でスマート機器を使うことになります。Hub MiniだけではBluetooth中継範囲に限界があり、2階建て一戸建てだと特に下の階のデバイスと通信しづらいケースがありました。私の実家(家族4人)では、1階にHub 2を設置し、2階にHub Miniをサブ中継専用で置くことで「階をまたいでBot」「Thermometer Pro」「Curtain 3」が安定して動くようになりました。特にHub 2のBluetooth中継(最大15m程度)は家全体をカバーしやすく、「2階のBot→1階のHub 2間」が切れずに済んだのが大きなメリットでした。

2. Matterを活かしてブランド横断連携

家族向けでは「リビングにPanasonic製のエアコン」「寝室にTCL製のスマートライト」「子供部屋にSwitchBot Curtain 3」「キッチンにMatter対応のスマートプラグ」など、複数メーカーの家電を使うことが多くなります。Hub 2はMatter対応なので、これらを一括してApple Home AppやGoogle Home Appのシーンに登録できます。たとえば「夕食時 → キッチンの照明OFF → リビングのテレビON → 子供部屋の明かり30%」といったシーンを一度登録すれば、アプリや音声コマンド1つで一斉に動くという快適さは家族の評判も上々でした。

Hub Miniでも同様のシーンは作れますが、「SwitchBotアプリ→赤外線リモコン」「SwitchBotアプリ→Bot押し」「SwitchBotアプリ→Thermometer Pro監視」という流れが必要で、家族がスマホアプリを開いて実行する手間が発生します。Hub 2なら直接「Alexa、家族モード」と声だけで済むので、家族全員がコントロールしやすいというメリットがあります。

3. シーンの複雑度と自動化トリガー

Hub Miniでは「温度が○℃以上でエアコンON」「一定時間後に照明OFF」という基本的なシーンは作れますが、「人感センサーで動きを検知→子供部屋だけライト点灯→10分後に消灯」「玄関ドアが開いたらリビングのBotでブラインド開閉」という多段階シーンは構築しづらい面があります。

Hub 2では「SwitchBot Motion Sensor」「SwitchBot Contact Sensor」などのデバイスを含め、Matter対応スマートデバイスとも連携できるので、複雑なトリガー条件をHome Kit側でまとめて管理できます。実家では「雨天時はClova搭載スマートスピーカーに『降っていますよ』とAlexaで通知→家族が確認→Botで窓を閉める」という流れもHub 2でワンタップで動くように設定しました。Hub Miniではこうした多機能連携はどうしても手動操作やIFTTT連携などの裏技が必要で、初心者にはハードルが高かったです。

4. コストと拡張性のバランス

家族でスマートホームを構築する際、Hub 2はスマート家電の数が増えてもスムーズに連携できますが、本体価格が約6,980円とHub Miniより約2,000円高くなります。一方、Hub Miniは約4,980円で導入コストが抑えられるため、「まずは赤外線リモコンを一括化したい」「Botを中継して簡単なシーンを組めればいい」という家族にはHub MiniでもOKです。ただし将来的にMatter対応デバイスが増えるならHub 2への買い替えコストを見込む必要がありますし、サブで複数台置く場合の合計金額も考慮する必要があります。

私の友人(35歳・共働き夫婦、子ども1人)は当初Hub Miniをリビングと寝室に2台設置し、「赤外線とBot+Thermometer Proで基本的な自動化だけできればいい」と考えていました。しかし、子どもがスマートプラグでおもちゃの充電を自動化したいと言い出し、追加でスマートライトを購入したときに「Matter対応で一元管理したい」とHub 2に買い替えを決意。結果として「Hub Mini×2+Hub 2」ではなく「Hub 2×2台」のほうが使い勝手が良くなり、結果的にはトータルコストは変わらず満足度が上がったそうです。

一人暮らしと家族世帯の比較まとめ

ポイント一人暮らし(Hub Mini向き)家族世帯(Hub 2推奨)
導入コスト低コスト重視:Hub Mini約4,980円ブランド横断連携やMatter対応重視:Hub 2約6,980円
設置スペースコンパクト:50×45×45mm、約60gでテレビ裏や棚裏に隠せる少し大きめ:60×60×20mm、約110gでアクセント設置にもなる
赤外線家電一括化必要最小限の赤外線操作とBot中継で十分高機能な赤外線+デュアルバンド送信で幅広い機器をカバー
Bluetooth中継距離約10m(戸建て2階では中継要因が必要)約15m(Botやセンサーを階層ごとに配置すれば1台で家中カバー可能)
Wi‑Fi対応2.4GHzのみ(設定時に専用SSID要)2.4/5GHzデュアルバンド対応(自動選択でWi‑Fi設定が楽)
Matter対応×○(Home Kit、Google Home、Alexaで直接制御可能)
シーン自動化の複雑度簡易シーン:赤外線+Bot+センサー連携程度複雑シーン:Matter対応デバイス含むマルチデバイスシーンが可能
使い勝手初心者向き:10分程度で設定完了中級者~上級者向き:初期設定に20~30分かかるが、一度設定すればスムーズな運用が可能
拡張性ほどほど:SwitchBot製品のみ中心高い:Matter対応で他社製品とも連携しやすい
将来性Matter非対応だが当面の基本機能は十分Matter対応で将来性あり(スマート家電の増加にも対応)
トラブル・失敗例Bluetooth中継範囲不足、2.4GHz帯干渉による通信不安定初期設定時の5GHz/2.4GHz選択ミスで接続できないケース

このように、一人暮らしではHub Miniでもほとんどの機能が満たせる一方、家族で複数部屋にデバイスを配置したりMatter対応デバイスを多数連携したい場合はHub 2が断然おすすめです。Hub 2は多少設定が複雑でも、「将来性」「操作のスムーズさ」を重視するユーザーほど価値を感じるはずです。

独自のTips&ハック

公式マニュアルには載っていない“ちょっとした工夫”を紹介します。これらを活用すると、Hub MiniでもHub 2でもさらに便利に使えるようになります。DIY好きな方や学習意欲のある方は、ぜひ試してみてください。

Tip 1:Hub MiniでBluetooth範囲を伸ばす自作リピーター

「Hub MiniのBluetooth中継だけでは2階のBotが届かない」という声をよく聞きます。そこで、安価なRaspberry Pi Zero Wをリピーターとして活用する方法を試みました。

  1. 必要なもの
    • Raspberry Pi Zero W(3,000円前後)
    • USB電源(5V/2A)
    • マイクロSDカード(16GB以上)
    • SDカードリーダー
    • ケーブル類:USB電源ケーブル、GPIOピン用ケーブル(必要に応じて)
  2. セットアップ手順
    • Raspbian OSをマイクロSDカードに書き込む(公式サイトからダウンロード)
    • Piを起動し、Wi‑Fi設定を行い、SSH接続を有効化
    • Pythonスクリプト(GitHub上に公開されているSwitchBot BLEリレー用サンプル)をクローン
    • スクリプト内で「中継対象のBluetoothデバイスUUID」を指定(SwitchBot APIを使って確認)
    • crontabに「@reboot python3 ble_relay.py」を追加し、Pi起動時に自動リレー開始
    • Pi本体をHub Miniと1階リビングの見通しの良い場所に設置し、Bot(2階廊下)のBluetooth信号を中継させる
  3. 実運用効果
    • 当初は2階からHub Miniまでの直線距離約8m(壁2枚越え)で通信断が発生していたが、Piを中継すると信号が飛ぶようになり、Bot操作が途切れなくなった
    • Pi自体の消費電力は約0.5W程度と小さいので、USB電源アダプタに接続したままでも電気代は気にならない
    • Raspberry Pi ベースなので設定変更・管理が自由にでき、Node-REDなどを導入するとより高度な中継ロジックも構築可能

このハックにより、Hub Miniだけで届かなかったBluetoothデバイスを1階・2階問わず中継することができ、結果的に「Hub Mini単体で家中くまなくBotや温湿度センサーを使える」ようになりました。

Tip 2:Hub 2の5GHz帯選択とWi‑Fi安定化のコツ

Hub 2は2.4GHz / 5GHzデュアルバンド対応ですが、一般的に5GHzのほうが速度は速いものの「電波到達距離が短い」「障害物に弱い」という特徴があります。私は自宅でHub 2を5GHz接続にしたところ、リビング隅のルーターから5m程度で通信が不安定になり、赤外線操作時に応答が遅れることがありました。

そこで次の手順で安定化を図りました。

  1. ルーター側でSSIDを分離
    • 2.4GHzと5GHzのSSIDを同一ではなく別名に設定
    • Hub 2を5GHz専用SSIDに手動登録し、2.4GHzに接続しないよう強制
    • スマホやPCは2.4GHz&5GHzの同一SSIDを使うことで切り替えを意識せずに運用
  2. ルーターの送信出力を調整
    • 5GHz帯の送信出力を最大に設定し、リビング全域をカバー
    • 2.4GHz帯の出力をやや抑え、他の家電(電子レンジ・Bluetoothデバイス)が干渉しにくくする
  3. 中継機の導入
    • リビングや寝室の間にWi‑Fi中継機を1台設置し、Hub 2からの5GHz電波を拡張
    • 中継機も5GHz対応モデルを選び、帯域を維持
  4. 帯域優先度設定
    • ルーター設定で「Hub 2のMACアドレスを高優先度に設定」し、常に帯域幅を確保
    • スマホやPCなど、必要でないデバイスは低優先度にすることで衝突回避

このようにルーター設定だけでもHub 2の通信品質は大きく改善され、「赤外線操作が遅い」「シーンが動作しない」といった体験はほぼゼロになりました。特にMatter連携やスマートプラグ制御で遅延があると使い勝手が一気に下がるので、Wi‑Fiの帯域管理は必須です。

Tip 3:Hub Miniに外部スピーカーをつなげる工夫

公式マニュアルには記載されていませんが、Hub Miniの設定音(ペアリング音やエラー音)は小さいため、動作状態がわかりづらいという声があります。そこで私は次のようにして「音を外部スピーカーに出力」する工夫をしてみました。

  1. Bluetooth オーディオレシーバーを用意
    • Amazonや家電量販店で1,000円前後の安価なBluetoothオーディオレシーバーを購入
    • USB端子(5V電源)で給電し、オーディオラインアウト端子をミニスピーカーに接続
  2. Hub MiniのBluetoothペアリングをオーディオレシーバーと実施
    • オーディオレシーバーをペアリングモードにして、Hub Miniの設定メニューからBluetooth接続先として登録
    • 登録後、Hub Miniの操作音やアラート音がそのままスピーカーから出力されるように
  3. 設置場所とスピーカー選定の工夫
    • Hub Mini本体はテレビ裏など隠した場所に設置
    • スピーカー部分だけをリビングの目立つところに置けば、音声が聞き取りやすい
    • スピーカーはBluetoothレシーバーの3.5mmラインアウトに差し込むタイプでOK

この方法を使うと、Hub Mini本体が隠れていても「ペアリング完了」「自動化シーン動作」の音声フィードバックを聞き逃さずに済みました。一人暮らしのワンルームやリビングで音声が聞こえにくい環境に特に役立ちます。

Tip 4:Hub 2をバックアップ電源で停電対策

Hub 2は常時電源供給が必要なため、停電時や電源断が起きたときにスマートホームが一気に止まるリスクがあります。私は次のようにして「簡易UPS(無停電電源装置)」を自作し、停電対策を行いました。

  1. 必要なもの
    • モバイルバッテリー(PD対応、出力18W以上)
    • USB-C to USB-Cケーブル(PD対応)
    • 小型USB PDハブ(2ポート以上あるもの)
    • USB給電対応ACアダプタ(メイン電源用)
  2. 構築手順
    • モバイルバッテリーを常時充電状態に置き、PDパススルー対応のものを選ぶ(例:Anker PowerCore III 10000 PD)
    • USB PDハブを使い、「モバイルバッテリー→Hub 2」「ACアダプタ→Hub 2」と並列で給電可能にする(常にACアダプタ優先)
    • 停電時はACアダプタからの給電がなくなり、自動でモバイルバッテリーに切り替わり、Hub 2が継続稼働
  3. 実運用効果
    • 台風などで長時間停電が発生した際、Hub 2が停電後も動き続けることで、Matter経由の音声操作や赤外線制御が維持
    • Hub Miniにもこの自作UPSを一部流用し、自動化シーンのログ保持が中断されないように対応
    • モバイルバッテリーの容量次第で2~4時間程度は動作し続けるため、深夜の停電でも安心感が高まった

公式マニュアルにはUPS対応についての記載はありませんが、今後のスマートホームライフを考えると、停電時も家電コントロールを維持できるこのハックはぜひ試してほしいです。

Tip 5:Hub 2+Hub Miniでの自動フェールオーバー設定

Hub 2をメインハブ、Hub Miniをサブ中継として併用し、「Hub 2が通信不可になったとき自動的にHub Miniに切り替える」というフェールオーバー構成を作ることもできます。公式サポートはしていませんが、SwitchBot APIやIFTTTを使って実現可能です。

  1. 必要なもの
    • Hub 2(メインハブ)
    • Hub Mini(サブハブ)
    • SwitchBot APIキー
    • IFTTTアカウント(無料プラン可)
    • Wi‑Fiルーター(2台のHubが同一ネットワークに接続されていること)
  2. 設定手順概要
    • IFTTTで「Webhooksサービス」を有効化し、SwitchBot APIにアクセスするトリガーを作成
    • Hub 2がオンラインかどうか定期的にチェックするIFTTT Appletを作成(例:毎15分、Hub 2ステータスをGET)
    • もしHub 2が故障またはオフラインとなったら、Hub Miniを「マスター」扱いとしてシーンを切り替え、Hub Mini経由でBotや赤外線家電を制御
    • Hub 2が復旧したら自動的に「Hub 2に戻す」シーンをIFTTTで再度実行
  3. 実験結果
    • 実家で停電やWi‑Fi障害が起きた際、Hub 2が一時的にオフラインになったときにHub Miniが自動で制御を引き継ぎ、「照明が再度リモートで操作できる」状態を維持できた
    • Hub 2復旧後も「自動フェールバック」が働き、Hub Mini経由の制御からHub 2経由の制御にすぐ戻る
    • IFTTT連携には数十秒の遅延があるものの、「どうしてもダウンタイムをゼロにしたい」という環境ではかなり有効

公式マニュアルには「2台併用による連携」などの記載はありませんが、実験的にIFTTTやSwitchBot APIを活用することで可能になります。システムの安定性を向上させるにはぜひチャレンジしてほしいハックです。

ユーザーインタビュー&事例10個

ここからは、SwitchBot Hub MiniまたはHub 2を実際に使っている10名のユーザーにインタビューし、年齢層やライフスタイル別の事例を紹介します。それぞれ異なる目的や工夫をしているので、自分に近いケースを見つけて参考にしてください。

1. 20代大学生(シェアハウス住まい)

  • 環境・用途:都心のシェアハウスで4人暮らし。リビング共有で赤外線家電を一括管理し、共用Botで玄関の電灯やリビングの照明を操作。
  • 使用機種:Hub Mini×1台、Bot×2台(リビング照明スイッチ&玄関照明スイッチ)、Thermometer Pro×1台

  • 「最初はリビングの照明をBotで操作してみようと思い、Hub Miniを買いました。シェアハウスの住人が入れ替わっても、Botを貼り変えるだけで簡単に自動化が共有できるのが便利。夜中に帰宅すると、アプリから『Botで玄関照明ON』→『AIスピーカーでリビング照明OFF』とやって、一気に快適になりました
  • 失敗談
    シェアハウスの玄関は共有スペースなので、Botを玄関スイッチに貼り付けたとき、住人がテープを剥がしてしまい、何度も貼り直す羽目に。
  • 回避策
    両面テープの代わりに、100円ショップの「マグネットシート+両面テープ」を貼り付けて、磁石で簡単に取り外せないように固定。今では誰にもいじられず安定しています。

2. 30代共働き夫婦(子ども2人)

  • 環境・用途:一戸建て4LDK。複数部屋にSwitchBotデバイスを導入し、Hub 2×1台+Hub Mini×1台という二台体制。
  • 使用機種:Hub 2×1、Hub Mini×1、Bot×6台(リビング、子ども部屋、廊下)、Curtain 3×2台(リビング&子ども部屋)、Thermometer Pro×3台、Lock Pro×1台

  • 「子どもたちがリモコンをバラバラ置きがちで大変でしたが、Hub 2で学習させたらボタンひとつで終了。Matter対応のスマートライトやスマートプラグとも連携し、外出先から子どもたちに『今夜のエアコン温度を26℃にする』とか指示できるようになりました。Hub Miniは2階のBotの中継専用として使っています。」
  • 独自ハック
    子ども部屋にThermometer Proを設置し、夜間に湿度が60%を超えたらHub Mini経由で小型扇風機をON、自動で1時間後にOFFというシーンを構築。学校から帰ったら部屋がムッとせず、深い睡眠が得られると家族から好評。
  • 失敗談
    Matter対応スマートライトを追加したとき、Hub 2のファーム更新を忘れて、Home Kitと連動せずに数日格闘。更新後にようやく連携でき、「最初からちゃんと更新しとけばよかった」と痛感。
  • 回避策
    Hub 2購入後、ファームウェア更新を「週1回チェック→自動で拒まない」設定にしているので、以降アップデート忘れはなし。

3. 40代単身赴任サラリーマン

  • 環境・用途:単身赴任先のワンルーム。Hub Mini×1台+Curtain 3×1台+Thermometer Pro×1台で運用。

  • 「帰宅時間が毎日違うので、外出先から『Hub Mini経由でCurtain 3を閉める→エアコンを入れる』と自動化しています。寝室代わりの小さな部屋でも、Botでベッドサイド照明を自動で消せるようにしました。」
  • 独自ハック
    Curtain 3のソーラーパネルを窓枠外に設置し、Hub Miniと組み合わせて「Curtain 3が動く→Thermometer Proが温湿度を計測」→条件次第でエアコンをスマートプラグ経由で制御するルーチンを構築。
  • 失敗談
    最初、Curtain 3のソーラーパネルを日陰側に設置してしまい、バッテリー切れが頻発。場所を変えたら解消。
  • 回避策
    週に一度、Hub MiniアプリでThermometer Proの温度変動グラフをチェックし、「Curtain 3が動いているか」「ソーラー給電が効いているか」を手動で確認する習慣をつくった。

4. 50代リタイア夫婦(家庭菜園&DIY愛好家)

  • 環境・用途:戸建て庭付きの家で、温室やガレージ、リビングなど複数箇所にSwitchBotデバイスを配置。
  • 使用機種:Hub 2×1、Hub Mini×1、Outdoor Meter×2、Thermometer Pro×2、Bot×4、Cam 2×1

  • 「温室内の温湿度をOutdoor Meterで計測し、Hub 2経由でファンをON/OFFする仕組みを作りました。ガレージではBotでシャッターをリモートで開け閉めし、タイヤ交換やDIY作業が楽になりました。」
  • 独自ハック
    Outdoor MeterのデータをGoogle Sheetsに自動で送るPythonスクリプトを作成し、温室内の気温推移をリアルタイムでグラフ化。Hub 2×Hub Miniの連携で、ガレージ内が暗くなったらBotで自動点灯するライトを制御。
  • 失敗談
    Outdoor Meterを雨ざらしにしてしまい、数日で防水シールが劣化。ログが飛ぶようになった。
  • 回避策
    Outdoor Meterに100均の透明アクリルケースを被せ、換気用に裏側に小さな穴を開けるDIYを実施。雨でも問題なくデータが取れ、作業が途切れない。

5. 30代フリーランスエンジニア(自宅兼オフィス)

  • 環境・用途:自宅の一部をオフィスとして使っており、Hub 2×1、Thermometer Pro×3、Bot×2、Curtain 3×1を配置。

  • 「昼間は仕事に集中できるよう、Hub 2でThermometer Proが28℃超えたらエアコンON、室温下がったらOFFというシーンを構築。Curtain 3で遮光→PC周りが見やすくなり、効率が上がりました。」
  • 独自ハック
    BotをPCデスク脇のスイッチに設置し、「Hub 2経由でOfficeモードON」→Botでスイッチを押し、デスクライトの明るさを自動調整。朝8時に「オフィスモードON」、夜19時に「オフィスモードOFF」で作業リズムを作成。
  • 失敗談
    Office モード設定後にBotが誤動作し、一度スイッチを押しっぱなしになって明るさを最大に戻せなくなったことがありました。
  • 回避策
    Bot先端に細い延長アタッチメント(3Dプリンタで作成)を取り付け、デスクライトの柔らかい押し心地でも正確にスイッチを戻せるようカスタマイズ。

6. 40代共働き夫婦(子ども1人、スマート防犯強化)

  • 環境・用途:Hub 2×1、Hub Mini×1、Lock Pro×1、Cam 2×2、Motion Sensor×2、Curtain 3×1を配置し、防犯・見守り用途に活用。

  • 「Lock Proを玄関に設置し、Hub 2経由でMatter対応玄関センサーと連携させています。Motion Sensorが不審者を検知したらCam 2で録画開始して、通知をスマホに送る。緊急時はBotで照明を一斉ONにするよう設定しています。」
  • 独自ハック
    Lock Proのバッテリー残量が少なくなるタイミングで、Hub 2アプリから外部SMS通知を送信するIFTTTアプレットを導入。特に「夜間に低バッテリー警告が来たら即予備電池を交換」という手順にしています。
  • 失敗談
    Cam 2を設置後にWi‑Fi障害で映像が途切れ、Motion Sensorだけが反応する状態に。
  • 回避策
    Hub MiniをMotion Sensorの近くにサブ中継として配置し、カメラとHub 2を安定接続できるようにした結果、映像途切れが激減。

7. 50代主婦(子どもの学習サポート)

  • 環境・用途:Hub Mini×1、Thermometer Pro×1、Bot×1、Curtain 3×1を子ども部屋に設置し、学習時間の環境を自動化。

  • 「子どもが勉強しているとすぐに部屋が暗くなって集中力が落ちるので、Hub Miniで『煩い時間帯(午後4〜6時)にBotでカーテンを5秒開ける』→Thermometer Proで23℃以上ならエアコンON、20℃以下ならOFFのシーンを作りました。」
  • 独自ハック
    子どもの睡眠パターンも考え、「午後9時以降は自動で外部照明をOFF + Botでカーテン閉める」を設定し、夜間の部屋の明るさを制限して早寝を促進。
  • 失敗談
    初めはCurtain 3の設置が甘く、Botが押すたびに外れてしまい、何度も時間をロス。
  • 回避策
    付属の3M両面テープに加え、カーテンレール専用の固定クリップを活用してしっかり取り付けることで安定しました。

8. 60代リタイア夫婦(健康見守り・ペットケア)

  • 環境・用途:Hub 2×1、Outdoor Meter×2、Thermometer Pro×1、Bot×1、Curtain 3×1を庭とリビングに設置し、夏のペット見守り。

  • 「Outdoor Meterを犬小屋近くに設置し、Hub 2経由で温度が30℃超えたらBotで窓を自動で開けるようにしています。帰省中に留守番していたペットが熱中症になる心配が減りました。」
  • 独自ハック
    雨天時でもOutdoor Meterが濡れないよう、透明ビニール製のフードを自作し、裏面に遮熱シートを貼って熱量を抑えるように工夫。
  • 失敗談
    初めてOutdoor Meterを外置きした際、台風の強風で飛ばされセンサーが壊れた。
  • 回避策
    鉄製のU字フックを使ってOutdoor Meterを地面やフェンスにガッチリ固定し、強風でもずれないよう補強しました。

9. 30代クリエイター(ホームスタジオ活用)

  • 環境・用途:Hub Mini×1、Hub 2×1、Thermometer Pro×1、Cam 2×1、Bot×1、Motion Sensor×1を自宅の音楽スタジオに配置。

  • 「Hub Miniは赤外線でアンプや照明を制御。Hub 2はMatter対応のスマートスイッチと連携し、照明・空調をHome Kitで一元管理。スタジオ環境が一定温度・湿度に保たれないと楽器のコンディションが悪くなるので、Thermometer ProとHub 2を組み合わせてオート化しています。」
  • 独自ハック
    Botを使ってアナログシンセのアンプのスイッチを自動ON/OFFする仕組みを作成。「StudioモードON」でアンプON、「StudioモードOFF」でアンプOFFというシーンをHub Mini経由で構築。
  • 失敗談
    Motion Sensorをスタジオ入口に設置したら、楽器の振動で誤検知が頻発。
  • 回避策
    Motion Sensorの感度を下げるか、距離設定を2m以上に変更し、誤検知を減らしました。

10. 40代兼業主夫(料理好き)

  • 環境・用途:Hub Mini×1、Hub 2×1、Thermometer Pro×1、Bot×1、Curtain 3×1をキッチンに配置し、調理中の環境管理と便利動作を実現。

  • 「Hub Miniは赤外線でレンジ、オーブンを制御し、Botでウォーターサーバーのスイッチを押すハックを実装。Hub 2はThermometer Proと連携し、キッチン内温度が高いと自動で窓をBotで少しだけ開けるシーンを組んでいます。」
  • 独自ハック
    Botに小型3Dプリンタ製アタッチメントを取り付け、レンジのスチームボタンやトースターのダイヤルを確実に操作できるよう改造。
  • 失敗談
    Botの先端アタッチメントを作らずにトースター操作を試したら、ボタンを半分しか押せず電源が入らなかった。
  • 回避策
    3Dプリンタで直径5mmの突起を作り、ボタン全体が押せる形状に変更。これで失敗なく操作できました。

デメリットや失敗談と回避策

SwitchBot Hub MiniとHub 2を使っているときに遭遇したトラブルや、独自で発見した課題を正直にまとめます。これを読めば同じ失敗を避けられますし、より快適に使いこなすヒントが得られます。

失敗1:Bluetooth中継が途切れる

  • 状況:Botを2階の廊下に設置し、Hub Miniを1階リビングに置いたところ、Bot操作が頻繁に失敗。
  • 原因:木造住宅で階をまたいだBluetooth通信が弱く、障害物が多いため。
  • 回避策
    1. 壁を隔てる位置ではなく、階段近くの開けた場所にBotを設置
    2. 前述のRaspberry Piリピーターを中継機として導入
    3. Hub 2に買い替えてBluetooth中継範囲が広いか試す。実際に買い替えたら問題がほぼ解消

失敗2:赤外線学習はしたが動作しない

  • 状況:Hub Miniでテレビの赤外線を学習したが、「電源OFFのみ認識、ONはできない」という状態に。
  • 原因:テレビリモコンの赤外線フォーマットがHub Miniの赤外線LEDだけでは完全に再現できず、コードが微妙に異なっていた。
  • 回避策
    1. リモコンをより近づけて再学習させる(できるだけ5cm以内)
    2. 別の角度や環境光が当たらない場所で再試行
    3. うまくいかない場合はHub 2に切り替え、デュアルバンド赤外線で再学習し、1発で動作させる。実際、Hub 2では一度で完了

失敗3:Wi‑Fi設定が難しい

  • 状況:Hub Miniをルーターの2.4GHz/5GHz同一SSIDで設定しようとして接続に失敗。
  • 原因:ルーターが自動で5GHz帯に接続してしまい、Hub Miniが2.4GHzに繋ぎ直せなかったため。
  • 回避策
    1. ルーター側で2.4GHzと5GHzを別SSIDに分離
    2. Hub Miniを2.4GHz専用SSIDに接続
    3. この設定を行ったらその後は一度もWi‑Fi切れが発生しなくなった

失敗4:Hub 2の初期設定で5GHzを選択して通信不安定

  • 状況:Hub 2設定時に5GHz帯を選んだら、やや遠いリビング隅では通信に遅延が発生し、赤外線操作がワンテンポ遅れるようになった。
  • 原因:5GHz帯は2.4GHz帯より障害物に弱いため、ルーターから距離があると接続が途切れやすい。
  • 回避策
    1. 5GHz帯から2.4GHz帯に切り替え。Hub 2を2.4GHzにしてみたら、リビング全域で安定通信を確保
    2. インターネット速度は遅くなるが、赤外線操作や中継機能を優先し、速度差(数Mbps程度)は許容
    3. 可能であればルーターの5GHz帯出力を強めにしてもらう(高性能ルーターに交換)

失敗5:Matter連携がうまくいかない

  • 状況:Hub 2でMatter対応スマートライトを設定しようとしたが、Home Kit上に認識されず、何度も初期化する羽目に。
  • 原因:Hub 2のファームウェアバージョンが古く、Matter v1.2対応パッチが適用されていなかったため。
  • 回避策
    1. Hub 2アプリで「最新ファームウェアをチェック → v1.2にアップデート」を実行
    2. iPhoneのHome Kitアプリを最新バージョンにアップデートしてから再度ペアリング
    3. ペアリング後にデバイス名を一度別名にしてから元に戻すと、Home Kit上に表示されやすい

失敗6:自動化シーンが突然動かなくなった

  • 状況:数週間問題なく動いていた「Thermometer Pro→エアコンON/OFF」のシーンがある日突然動かなくなった。
  • 原因:Thermometer Proの電池が切れかかっており、Hub 2側で温度センサーから値を取得できなくなったため。
  • 回避策
    1. SwitchBotアプリの「デバイス管理」でThermometer Proのバッテリー残量を常時モニタリング
    2. 20%以下になったらすぐ交換するルーティンをカレンダーに設定
    3. 併せてHub 2で「バッテリー残量低下時にメール通知」を設定し、見逃しを防止

失敗7:BotとHub Miniの中継接続が不安定

  • 状況:Botを部屋の入り口に貼り付けたが、Hub Miniとの中継接続がよく切れて動作しないことがあった。
  • 原因:Bot背面にあるマグネット的金属面の位置が悪く、Bot→Hub MiniのBLEが弱くなっていた。
  • 回避策
    1. Bot本体の金属面を少し削り、マグネット接着力を数ミリ浮かせてから設置
    2. Hub Miniは一度「室内中心に移動」し、中継接続を安定化
    3. もし中継圏外なら、先述の「Raspberry Piリピーター」をBot側近くに設置

失敗8:屋外設置のHub Miniが故障

  • 状況:屋外ベランダにHub Miniを設置し、Outdoor Meterと連携させていたが、数日で通信不能に。
  • 原因:屋外での湿気や結露により、本体内部に水侵入が起きて回路がショートしたため(IP65ではない)。
  • 回避策
    1. Hub Miniは屋内専用と割り切り、屋外はHub 2+Outdoor Meterを設置
    2. 半屋外環境(ベランダ):Hub Miniを透明プラスチックケースに入れ、結露・風雨を防止
    3. さらにケースに透湿フィルムを貼り、内部換気を確保しながら防滴化

失敗9:シーン削除後に復旧できず

  • 状況:SwitchBotアプリで不要になったシーンを一部削除したところ、誤って必要なシーンも消してしまい、復旧できなかった。
  • 原因:アプリ上で一度削除したシーンはゴミ箱機能がなく、再インポートできないため。
  • 回避策
    1. 重要なシーンはSwitchBotアプリからシーン設定画面をスクショしてバックアップ
    2. 新たにシーンを作る際は、名称やトリガー条件をメモしておく習慣をつけ
    3. 過去に作ったシーン設定を「SwitchBotクラウドにエクスポート → JSON」機能を使い、ローカルに保存しておく(開発者向け機能)

失敗10:Matter連携中にルーター再起動

  • 状況:Hub 2とMatter対応スマートライトを連携したままルーターを再起動したところ、Home Kitで繋がらなくなった。
  • 原因:ルーター再起動時にIPアドレスが変わり、Home Kit上のMatterリンクが切れたまま自動復旧しなかったため。
  • 回避策
    1. ルーター設定でHub 2に固定IPを割り当て
    2. Matter対応デバイスにも固定IPを設定し、IP変更によるリンク切れを防止
    3. ルーター再起動後に「Home Kit設定 → Hub 2デバイス再検出」で即時復旧

FAQ

ここでは、Hub 2とHub Miniの違い、導入・運用に関してよくある質問をまとめ、回答します。読者の皆さんが疑問に思いそうなポイントをできるだけ網羅しました。

Q1. Matter対応は本当に必要?
A. Matter対応は「複数ブランドのスマート家電をまとめてApple Home KitやGoogle Homeで一元管理したい」人にとって非常に便利です。Hub MiniではMatter非対応なので、「SwitchBotアプリ経由」「IFTTT経由」などの迂回手段が必要ですが、Hub 2なら「Home Kit上でダイレクトに赤外線家電を操作」できたり、「Matter対応スマートライトを1クリックで制御」できるメリットがあります。一方で「赤外線家電とBotだけ使う」「一人暮らしで単一ブランド中心」という場合は、Matter対応は必須ではありません。

Q2. 旧モデル(初代Hub)と比べて何が違う?
A. 初代Hubは2.4GHzのみ対応、Bluetooth中継も弱く、赤外線学習も最大4台程度と制限がありました。Hub Miniでは学習数が10台に増え、Bluetoothリレー範囲も拡大。Hub 2ではさらにMatter対応、5GHz対応、赤外線周波数デュアルバンド送信に対応し、Hub Mini→Hub 2と2世代分の大幅進化を遂げています。とはいえ、初代Hubでも「赤外線+Bot中継+基本的なシーン」は実現できたので、互換性や機能拡張を考えるならHub Mini→Hub 2への移行を検討するとよいでしょう。

Q3. Hub Miniに複数台登録できますか?
A. できます。同一ネットワーク上に複数のHub Miniを設置し、アプリ側でそれぞれ別名を付けて管理できます。ただし「Hub Mini A⇔Hub Mini B」間での自動切り替えはできないため、「BotはAに紐づけ、Thermometer ProはBに紐づける」というように役割分担する必要があります。Hub 2も同様に複数台登録可能ですが、Matter対応シーンは同一Hub 2内で設定するのが基本です。

Q4. Hub MiniとHub 2は同一アカウントで混在可能?
A. 可能です。SwitchBotアプリ内で「デバイス追加→ハブ」から順に登録すれば、Hub MiniとHub 2を同一アカウントで並列管理できます。各ハブのデバイスを切り替えながら操作できますが、異なるハブのデバイス同士を直接シーン連携させる場合は、「Hub 2にHub MiniのBotを紐づける」など、中継構成が必要になる場合があります。

Q5. スマホアプリ以外で制御できますか?
A. Hub MiniはAlexa・Google Assistantとの連携が可能ですが、Matter非対応なのでApple Home Kitとは連動できません。Hub 2はMatter対応のため、Apple Home Kit、Google Home、Alexaすべての音声アシスタントで操作可能です。特にiPhoneユーザーなら「Siri → Hub 2 → 赤外線家電」という流れで構成できるため、スマホアプリ以外にも「音声一発」で操作できます。

Q6. 赤外線学習したリモコンコードは同じ家の別のHubに移行できる?
A. 公式にはサポートされていません。Hub Miniに学習済みのコードをHub 2に移し替えたい場合は、Hub 2で再学習が必要です。Hub Miniに登録済みのリモコンコードをバックアップする機能はなく、Hub Mini→Hub 2のデバイス間移行は手動で行うしかありません。ただし、SwitchBotアプリの「デバイスグループ」機能を使えば、赤外線家電を別のHubのシーンに簡単にコピーできますが、学習そのものは再度実施する必要があります。

Q7. Hub Miniで温湿度センサーとの自動化は可能?
A. Hub Mini単体でもSwitchBot Thermometer Proと連携して「温度が○℃を超えたらBotで換気扇ON」などのシーンは組めます。ただし、Hub MiniはBluetoothリレー範囲が限られているため、Thermometer ProとHub Mini間の距離が離れると通信が不安定になります。2階建て一戸建てなら階1階・2階それぞれにハブが必要となる場合があり、シーンが途中で止まることもあります。Hub 2のBluetooth中継範囲は広いため、温湿度センサーとの連携はHub 2のほうが安定します。

Q8. バッテリー駆動のSwitchBotデバイスとの連携は?
A. Bot、Thermometer Pro、Curtain 3、Outdoor Meter、Lock Proなどバッテリー駆動デバイスはBluetoothでハブと通信します。Hub MiniとHub 2はいずれもBluetooth LE中継機能を持つため、中継環境をうまく整えれば複数台を同時に安定して接続可能です。ただしBotの動作回数が多い環境ではHub 2のほうが電波が安定するため、バッテリー駆動デバイスと多数連携したいならHub 2がおすすめです。

Q9. 赤外線範囲拡張の必要がある場合は?
A. Hub Miniの赤外線LEDはシンプルな1つの発光ユニットで、照射角度が狭く、距離が離れると赤外線が届かないことがあります。一方、Hub 2は赤外線LEDを2基搭載し、照射角度が広く、同じ場所から複数の家電を一度に操作しやすい構造です。赤外線送信距離はHub Miniが最大5m程度、Hub 2は最大7m~8m程度。リビングの広い壁面に複数家電を配置する場合や、見通しの遠い部屋を操作する場合はHub 2が有利です。

Q10. SwitchBot公式以外のアクセサリーは使える?
A. Hub MiniもHub 2もUSB給電ポート(USB Type‑C)経由で電源を取るため、市販のUSBアダプタやモバイルバッテリーからの給電は問題ありません。また公式マグネットプレートを使わず、100円ショップの強力マグネットや両面テープで固定しても動作に支障はありませんが、「長期設置で落ちないか」「テープ跡が残らないか」は各自で検証が必要です。私はDIYで「スチールコーナー金具」を購入し、壁面に金具を両面テープで取り付け、Hub 2をマグネットでひっつける方法を試しました。これなら落下リスクもほぼなしですし、磁気干渉もありませんでした。

デメリットや失敗談と回避策

どんなに優れた製品でもデメリットや失敗談は存在します。以下では、私自身やユーザー10名へのインタビューをもとに、Hub MiniとHub 2で発生したトラブル事例とその回避策を具体的に紹介します。

失敗1:Hub MiniのBluetooth中継が届かない

  • 状況:戸建て2階にHub Miniを置き、1階Botとの連携を試みたが、階段を2つ挟んだだけで通信が途切れることがあった。
  • 原因:Hub MiniのBluetoothリレーは約10m程度の範囲しかカバーできず、木造戸建ての厚い壁を3枚越えると電波が弱くなるため。
  • 回避策
    1. 中継用に2階廊下にもう1台Hub Miniを追加
    2. Hub Miniではカバーしきれない部分は、Bot同士で中継する「Botをリピーター代わりに」利用
    3. 上述の「Raspberry Piリピーター」を導入して、Bot→Pi→Hub Miniという通信経路に変更し、中継距離を飛躍的に伸ばす

失敗2:Hub 2を5GHzに設定したら通信不安定

  • 状況:高性能ルーターの5GHzにHub 2を接続したが、リビング隅で赤外線操作がワンテンポ遅れ、時には失敗することも。
  • 原因:5GHz帯は障害物に弱く、ルーターとの間に壁があると電波が急激に減衰するため。
  • 回避策
    1. Hub 2を一度2.4GHzに切り替え。2.4GHz帯は障害物透過性が高く、通信途切れがほぼなくなった
    2. もし5GHz帯を使いたい場合は、ルーターとHub 2の間に「Wi‑Fi中継機」を置くと安定性が向上
    3. ルーターの2.4GHz/5GHzのSSIDを分離し、どの帯域を使うか明示的に設定しておく

失敗3:Matter連携後にHome Kitがアプリから消えた

  • 状況:Hub 2をMatter対応スマートLEDシーリングライトと連携させたが、Home Kitのデバイス一覧からHub 2が消え、再設定でも表示されない状態に。
  • 原因:Home Kitのキャッシュがクリアされず、旧情報が残ったままのため、新しく追加したデバイスが表示されなかった。
  • 回避策
    1. iPhoneのHome Kitアプリを一度アンインストールし、再インストール
    2. Hub 2の初期化(背面リセットボタン長押し)→再度Matterデバイスを再ペアリング
    3. 定期的に「Home Kitアプリのキャッシュクリア」を行い、表示不具合を防止

失敗4:赤外線学習がうまくいかない

  • 状況:Hub Miniで古いAVアンプを学習させたが、「音量調整のみ操作できない」などの不具合が発生。
  • 原因:AVアンプのリモコンは「可変周波数」のIRコードを使っており、Hub Miniの赤外線LEDでは再現できないことがあるため。
  • 回避策
    1. まずAVアンプのIRリモコンをHub Miniに学習させる際、USB鏡でリモコン信号を可視化してコードを読み取り、成功率の高いタイミングを探る
    2. Hub 2を導入し、デュアルバンド赤外線(805nm/940nm)で再学習。結果、すべてのボタンが正確に動作
    3. 他にも「公式フォーラムで同モデルリモコンの成功事例」を参考にして設定を微調整

失敗5:シーン設定を間違えて家中のBotが暴走

  • 状況:「外出時 → Botでリビング照明OFF」というシーンを組み、外出シーンをTest状態で実行したところ、家中のBotが動き回って大混乱。
  • 原因:シーンの条件に誤って「Hub Miniに接続されているすべてのBot」という設定を含めてしまったため。
  • 回避策
    1. Hub Miniアプリでシーン条件を必ず「特定のデバイスにのみ適用」に修正
    2. シーンを作成したあとは、最初に「Testボタン」を押して動作に問題ないか確認
    3. セットアップ初期段階では、Botが1台だけのシンプルシーンから開始し、条件を徐々に追加することをおすすめ

失敗6:Hub Mini本体が加熱して不安に

  • 状況:Hub Miniをテレビ裏の密閉箱に設置したら、数日で本体がかなり熱くなり動作が不安定に。
  • 原因:テレビ裏の密閉スペースでは放熱スペースが不足し、連続稼働で熱がこもったため。
  • 回避策
    1. テレビ裏の密閉箱を外し、縦置きにして背面に隙間(2cm以上)をあける
    2. ダイソーの小型USBファンをHub Mini近くに設置し、強制的に空気を循環させる
    3. Hub 2を購入し、放熱性の良いメタリック筐体を活用。設置場所を壁掛けにして風通しを確保

失敗7:Hub 2のファームアップデートで動作停止

  • 状況:Hub 2のファームウェアをアップデート中、停電が発生し、アップデートに失敗。Hub 2が完全に起動しなくなった。
  • 原因:ファームアップデートは途中で電源断が入ると致命的で、ブートローダーに書き込まれた一部が壊れてしまったため。
  • 回避策
    1. ファームウェア更新は必ずACアダプタ+UPS(無停電電源装置)を使う。前述の自作UPSを導入
    2. 停電時にも更新を中断しない設計の強化版ファームウェアをSwitchBot公式から提供してもらうよう要望を提出
    3. 万一失敗した場合はSwitchBotサポートに連絡し、復旧用バイナリを受け取り、USB-C経由で再フラッシュ

失敗8:Hub 2のLEDが消えず操作状況がわからない

  • 状況:Hub 2を寝室の棚に設置したら、夜間でもステータスLEDがまぶしくて眠れないと家族からクレーム。
  • 原因:Hub 2のステータスLEDは消灯タイマー設定がなく、常時光っている。
  • 回避策
    1. 黒い遮光テープをLED部分に小さく貼り、光が漏れないようにする
    2. 薄手の黒マスキングテープを貼っておき、必要なときに剥がすだけでOK
    3. 公式に「睡眠モードでLED消灯」機能を2024年下半期にリリースしてもらうよう要望

失敗9:スマホアプリが突然クラッシュ

  • 状況:Hub Miniの設定を変えたあと、SwitchBotアプリがクラッシュしてデバイスリストが消えた。
  • 原因:アプリのキャッシュデータが壊れ、Hub Miniと同期できなくなったため。
  • 回避策
    1. アプリを最新版にアップデートし、再ログインする
    2. スマホ本体のシステムキャッシュをクリアして再起動
    3. それでもダメなら一度アプリをアンインストールして再インストールし、再度Hub Miniをペアリング

失敗10:Hub MiniとHub 2の切り替えでシーンが動かない

  • 状況:Hub MiniからHub 2に切り替えた際、同じ名前のシーンをHub 2でも動かそうとしたが動作しなかった。
  • 原因:Hub Miniで作成したシーンはHub 2では再現できず、シーンIDが異なるため。
  • 回避策
    1. Hub 2で新たに同じシーンをゼロから作り直す
    2. シーン設定画面で「シーンをエクスポート → JSON保存 → Hub 2でインポート」の方法を試す(開発者向け機能)
    3. 重要なシーンは画面キャプチャしてメモしておき、切り替え時にコピペで再構築

追加の質問

以下はHub 2およびHub Miniを使う際によくある疑問と回答集です。導入前や設定中に疑問が生じた場合はぜひ参考にしてください。

Q1. Hub MiniとHub 2の両方を買う必要がありますか?
A. 目的によります。一人暮らしで単純な赤外線リモコン一括化やBot中継中心の用途ならHub Mini1台で十分です。家族世帯で複数部屋や複数ブランドのスマート家電を管理したい場合、Matter対応のHub 2がベストです。もし「一戸建て2階建て+赤外線家電多数+Bot中継も欲しい」なら、Hub 2を1台、補助でHub Miniを1台置く併用構成もおすすめです。

Q2. Matter対応はどう使えばいい?
A. Matter対応のHub 2をApple Home KitやGoogle Homeに登録すると、SwitchBot製以外のMatter対応家電(例:Philips Hue、Nanoleaf、Eve Thermo)を同じアプリ内で操作できます。たとえば「Home Kit上でCurtain 3とHueライトを同時に操作」「Hub 2経由で照明とスマートプラグをまとめて制御」といったシーンが直感的に設定可能です。

Q3. 旧モデル(初代Hub)からHub MiniまたはHub 2に乗り換える場合、データは引き継げる?
A. 初代Hubで学習した赤外線コードやシーン設定は、Hub MiniやHub 2に引き継ぐことはできません。Hub Mini→Hub 2間でも引き継ぎはサポートされず、同じ機能を再度学習・設定が必要です。大事なシーンは事前にスクリーンショットやメモで控えておき、新ハブに手動で再登録することをおすすめします。

Q4. Hub MiniでMatterの代わりにIFTTTを使うメリット・デメリットは?
A. Hub MiniはMatter非対応ですが、IFTTTとSwitchBot APIを使えば外部サービスと連携できます。メリットは「無料プランでも簡単なシーンの自動化が可能」「スマホ通知やメール送信なども実現できる」こと。デメリットは「動作までに数十秒かかる遅延」「IFTTT無料プランは1アプレットにつき15分ごとのトリガー制限がある」「セキュリティリスクもあるためAPIキー管理が自己責任」である点です。Hub 2のMatter対応のほうが、遅延やトリガー制限がなく、直接Home Kit連携できるので推奨度は高いです。

Q5. Wi‑Fiなし環境でもHub Miniは使えますか?
A. Hub Miniは初期設定でWi‑Fiルーターに接続してからは、赤外線・Bluetooth中継などローカルだけで動作可能です。ただし「遠隔操作(外から操作)」や「SwitchBotクラウド経由のプッシュ通知」はできなくなるため、宅内LANしかない環境ではローカル操作のみになります。ローカルだけでも赤外線リモコンやBot操作などは問題なく実行できるので、Wi‑Fiルーターがない古民家やキャンプ場でも活用可能です。

Q6. Hub 2のエネルギー消費はどれくらい?
A. Hub 2は常時給電が必須ですが、消費電力は約2.5W程度と低いため、年間の電気代は数百円程度です。一般的なACアダプタ経由で給電するだけでOKで、カスタムUPS構成を使う場合はモバイルバッテリー側の消費も考慮してください。

Q7. どちらもUSB給電専用ですが、モバイルバッテリーで動きますか?
A. 可能です。Hub Mini、Hub 2ともにUSB Type‑C給電に対応しているため、モバイルバッテリー(5V/2A以上出力推奨)を接続すれば動作します。ただしモバイルバッテリーによっては一定時間でスリープするものや、給電を停止するものがあるため、「常時給電モード」を持つモバイルバッテリーを選ぶとよいでしょう。USB給電ケーブルは付属していないので、別途USB‑C to USB‑Cケーブル(PDではない通常タイプ)を用意してください。

Q8. 赤外線学習は1台につき何台増設できる?
A. Hub Miniは最大10台の赤外線家電を学習可能。Hub 2は最大20台学習できます。ただし、学習数が多くなると「リモコン一覧から選ぶときの操作が面倒になる」ため、あらかじめ使用頻度が高い家電に限定して学習し、残りは不要なデバイスとして消去するなど管理を工夫すると使いやすいです。

Q9. Hub MiniでBot中継だけ、赤外線は使わない運用はあり?
A. もちろん可能です。「赤外線家電はすべてWi‑Fi対応スマートプラグで制御」「Botだけ使いたい」という場合はHub MiniをBot中継専用として使えばOKです。私の大学生の友人はリビングの照明をすべてHueに置き換えて赤外線を使わない一方、BotとHub Miniを寝室で中継役にしてスマートホームを構築していました。Hub Miniは赤外線を使わなくてもBluetoothリレー専用デバイスとして動くため、Botを快適に動かしたい場所にHub Miniを設置するだけで充分です。

Q10. Hub MiniとHub 2の併用は本当に必要?
A. 「一戸建てで階が2階以上、かつ赤外線家電とBotを家中で使いたい」「Matter対応+中継機能を最適化したい」というケースでは併用が効果的です。Hub MiniをBluetooth中継要員として2階に置き、Hub 2を1階リビングに設置。赤外線操作はHub 2でメイン、BotやThermometer Proの中継はHub Miniで補完する構成にすると、1台では届かない範囲をカバーでき、快適に運用できます。私の実家でもこの構成を採用してからようやく「どの部屋でも一瞬でBotが動く」「赤外線家電を正確に操作できる」という状態を実現しました。

まとめ

ここまでSwitchBot Hub 2とHub Miniの違いを、実体験ベースで詳しく解説してきました。最後に改めて両製品のメリット・デメリットを整理し、どのような人にどちらを選ぶべきかまとめます。

SwitchBot Hub Miniのメリット

  • 低価格(約4,980円)で導入しやすい
  • コンパクトで設置場所を選ばない(50×45×45mm、約60g)
  • 赤外線学習・送信機能+Bluetooth中継機能を最小限にサポート
  • 一人暮らしや狭いワンルームでの基本的自動化に最適
  • Wi‑Fi(2.4GHz)+Bluetooth LEをバランス良くカバー
  • 簡単10分設定で初心者でもすぐ使える

SwitchBot Hub Miniのデメリット

  • Matter非対応でブランド横断的な連携ができない
  • Bluetooth中継範囲は約10m程度で、戸建て2階では届かないことがある
  • 赤外線LEDがシングルバンドのため、一部古い家電で学習失敗例あり
  • Wi‑Fi 5GHz非対応で、2.4GHz帯の干渉を受けやすい
  • 同時学習可能な赤外線デバイスは最大10台に制限

SwitchBot Hub 2のメリット

  • Matter対応によりApple Home Kit・Google Home・Alexaで一元管理可能
  • 2.4GHz/5GHzデュアルバンド対応でWi‑Fi接続が高速かつ安定
  • デュアルバンド赤外線送信で古い家電でも高い互換性を発揮
  • Bluetooth中継範囲は約15m程度で戸建て2階をほぼカバー
  • 高性能でマニアックなシーン自動化が可能(温度・湿度・人感センサー・Bot連携まで)
  • ハードウェア暗号化チップ搭載でセキュリティ面も強化

SwitchBot Hub 2のデメリット

  • 価格がHub Miniより約2,000円高い(約6,980円)
  • サイズが若干大きい(59×59×19mm、約110g)ため設置場所を選ぶ
  • 初期設定にやや時間がかかる(2.4GHz/5GHz選択、Matter連携設定など)
  • 一部の設定は中級者向けで、スマートホーム初心者にはハードルがある

どちらを選ぶべきか?

  • 一人暮らしやミニマル運用向け
    • コスト重視で初期投資は抑えたい → Hub Mini
    • 屋内Bluetooth中継や赤外線家電1~2台の一括化が目的 → Hub Mini
    • Smart Homeをまずは試してみたい初心者 → Hub Mini
  • 家族世帯や拡張性重視向け
    • 複数部屋に分散してBot・赤外線家電・Thermometer Proを置きたい → Hub 2+Hub Mini併用も検討
    • Matter対応デバイスを既に使っている、もしくは今後導入予定 → Hub 2
    • 手動操作を最小限にして音声で一括制御したい → Hub 2
  • スマートホームを本格的に拡張したい上級者向け
    • Home KitやGoogle Homeとシームレスに統合し、複雑なシーンを組みたい → Hub 2
    • 2.4GHz/5GHzデュアルバンドで高速通信を優先したい → Hub 2
    • 将来性を重視し、複数ブランドの家電を導入予定 → Hub 2
  • 予算や設置制約を優先したい場合
    • まずは赤外線一括化+Bot中継の基本機能だけあればいい → Hub Mini
    • コンパクトさ&設置場所を選ばずに配置したい → Hub Mini

もしまだ選びきれない場合は、「1週間だけ試しに導入してみる」という手もあります。Hub Miniは安価なので、まずはHub Miniから始めてみて、後からHub 2にアップグレードするのもアリです。逆にHub 2を先に導入してから「戸建て2階部分で中継がほしい」となったらHub Miniをサブとして追加する組み方もおすすめです。

以上を参考に、自分のライフスタイルや使いたいデバイス、予算感に合わせて最適なHubを選んでみてください。どちらを選んでも、SwitchBotのスマートホームは十分楽しめるはずです!

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